余命一カ月の僕
その時
先生の顔が

すっと正気に戻った。
元の冷静な様子に戻る先生。


「君のシナリオ通りにはならない」


先生は低い声で春香に告げる。


「君のシナリオでは
私は恐怖と絶望で


顔をゆがませて
死ぬことになってるんだろうが


そんな気持ちにはなれないよ」


春香の顔が少しひきつる。

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