余命一カ月の僕
僕は先生の気持ちが痛いほどわかるような
気がした。


「愛してるよ春香。

良い思い出をありがとう」


そう言ってにっこり笑う先生。
それとは逆にどんどん
春香の顔が引きつっていく。

歪んだ春香の顔が
月の光に照らされている。


「私が死んだら
静かに暮らすんだよ」


「うるさい!何言ってんのよ!」

< 212 / 231 >

この作品をシェア

pagetop