余命一カ月の僕
春香がたまらず叫んだ。


「あんたもう死ぬのよ!
泣け!叫べ!苦しめばいい!

人の心配する前に
自分のこと考えたら?」


わなわな震えている春香。


とうとうコースターは頂上に上り詰め
ゆっくりと坂を下りだす。


「心の病気を治したら
いい人を見つけて幸せになるんだ。

私のことは忘れるんだよ」


「ああああ!」


髪を振り乱して叫ぶ春香。

程なくして加速するコースター。


「先生!」

声を振り絞って叫ぶ春香。

< 213 / 231 >

この作品をシェア

pagetop