余命一カ月の僕
「いい子だって?」

男はその言葉を聞くと笑いだした。
黒い笑いが響き渡る。


「あいつがいい子なわけがない」


男を僕は睨みつける。
でも男は気にしない。


「あいつの本当の姿を知りたいのなら
あそこに行ってみろ」


あそこ?どこだろ?


男はにやりと笑うと
川べりに立つ白い建物を指差した。






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