余命一カ月の僕
僕は驚いて男を見つめる。

ナイフ男は空を
見上げている。


「そうさ…
お察しの通り

俺の娘はあの子に殺された。

そして俺は復讐しようとしてたのさ」


ナイフ男はそう言うと
下を向いて

僕のもとを去っていく。

こうやって
僕の人生で一番濃密な


一日が終わりを告げたんだ。
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