クリスマス・ハネムーン【ML】
「さとー?
誰だよ、それ!?」
「……ああ、それがだな……」
何だかイヤな予感がして、ハニーに聞けば。
近づいて来たどんぐり眼男が、にこにこと笑って、ハニーのセリフを奪い取った。
「もう、博士ってば。
珍しく長期休暇を申請した挙句。
真顔で『ハネムーン』に行って来る、なんておっしゃってたから、一瞬信用しちゃったじゃないですか。
でも、結婚式の話はお聞きしませんでしたし。
奥様らしい方が、ご一緒でない所をみると。
本当は、極秘で。
グレートバリアリーフの海洋調査をなさろうとしてたんじゃないですか?
そういう時は、わたしを連れて行ってくれないと困ります。
年末、年始に掛かるので、ご遠慮なさってたんですか?
わたしと、博士の間で、水臭いじゃ、ないですか~~」
……なんだ、こいつ。
いきなり現れて、ぺらぺらと。
しかも、極秘の海洋調査ってなんだ?
僕は何も聞いてないし、この休暇は『ハネムーン』なんだろう?
ずっと二人きりで、ゆっくり過ごすんじゃなかったのか?
「ハニ……いえ、霧谷さん。
この方は、どなたですか?
あなたの専門分野は確か『液晶画面』の研究で。
海とは、全く関係ないはずじゃありませんでしたっけ?」
せっかくのハニーとの時間を台無しにされそうな予感で。
よそいきに出した声が尖るのが、自分でもわかる。
不安な気持ちから一気に不愉快になった僕の機嫌を、敏感に察知して。
ハニーがすまん、と両手を合わせた。
誰だよ、それ!?」
「……ああ、それがだな……」
何だかイヤな予感がして、ハニーに聞けば。
近づいて来たどんぐり眼男が、にこにこと笑って、ハニーのセリフを奪い取った。
「もう、博士ってば。
珍しく長期休暇を申請した挙句。
真顔で『ハネムーン』に行って来る、なんておっしゃってたから、一瞬信用しちゃったじゃないですか。
でも、結婚式の話はお聞きしませんでしたし。
奥様らしい方が、ご一緒でない所をみると。
本当は、極秘で。
グレートバリアリーフの海洋調査をなさろうとしてたんじゃないですか?
そういう時は、わたしを連れて行ってくれないと困ります。
年末、年始に掛かるので、ご遠慮なさってたんですか?
わたしと、博士の間で、水臭いじゃ、ないですか~~」
……なんだ、こいつ。
いきなり現れて、ぺらぺらと。
しかも、極秘の海洋調査ってなんだ?
僕は何も聞いてないし、この休暇は『ハネムーン』なんだろう?
ずっと二人きりで、ゆっくり過ごすんじゃなかったのか?
「ハニ……いえ、霧谷さん。
この方は、どなたですか?
あなたの専門分野は確か『液晶画面』の研究で。
海とは、全く関係ないはずじゃありませんでしたっけ?」
せっかくのハニーとの時間を台無しにされそうな予感で。
よそいきに出した声が尖るのが、自分でもわかる。
不安な気持ちから一気に不愉快になった僕の機嫌を、敏感に察知して。
ハニーがすまん、と両手を合わせた。