クリスマス・ハネムーン【ML】
腹立ち紛れに、僕は。
多分『嫁』とか平気で本当のことを言いそうな、ハニーのセリフを、もぎ取って言った。
僕の『看護師』発言に。
ハニーが一瞬、悲しそうな顔をしたけど、知るか、莫迦!
佐藤が、ハニーの職場の関係者なら。
『生涯の伴侶です~~』なんて、ぽけぽけと言えるワケないじゃないか、くそ!
しかも、こいつ、ハニーの部下だって?
ハニーが男を相手にしてた、なんてバレたら、自分の職場での立場が無いじゃないか!
僕はぷんぷん怒りながら、半分怒鳴るように言った。
「霧谷さんは持病があるので、その体調管理に雇われた『ただの』看護師です!」
「螢君……」
僕の自己紹介に不満があるらしい、ハニーの声なんて、無視だ!
「名前は……
名前は。
相模 螢(さがみ ほたる)といいます。
よろしくお願いします!」
「螢君!!」
一瞬迷って、それでも。
使い慣れた『旧姓』を名乗れば。
ハニーが、切羽詰まったような抗議の声をあげた。
それに、なんだよ、うるさいな!
と噛みついたとき。
佐藤がのほほ~んと、割って入った。
「そうですか。お疲れ様です。
霧谷さんには、生まれつきの内臓疾患がありますからね。
仕事のときは、わたしがタイムキーパーを務めさせて貰うこともありますし。
外国に慣れていても。
リゾート地ではつい無理をして、体調管理が難しいです。
それにしても、相模さんは、男性の看護師さんなんですか?
普通、看護師って言ったら女性ばかりのイメージですが……珍しいですね?」
そんな風に、首をかしげる佐藤に。
怒りの矛先を微妙にずらされ、僕はため息をついた。
「男女の雇用機会均等法って言う奴で。
女性が深夜のコンビニや、工事現場で働けようになったのと同じように。
男も看護師や、幼稚園の保父になるヒトが増えて来ているんです。
特に男の看護師なんて。
専門学校を出れる学力と人を支える情熱があれは、他の職種からも転職がしやすいので。
最近では、そう珍しいモノじゃありませんよ。
風邪をひいてかかる、外来の窓口ぐらいでは、あんまり見かけないと思いますが」
多分『嫁』とか平気で本当のことを言いそうな、ハニーのセリフを、もぎ取って言った。
僕の『看護師』発言に。
ハニーが一瞬、悲しそうな顔をしたけど、知るか、莫迦!
佐藤が、ハニーの職場の関係者なら。
『生涯の伴侶です~~』なんて、ぽけぽけと言えるワケないじゃないか、くそ!
しかも、こいつ、ハニーの部下だって?
ハニーが男を相手にしてた、なんてバレたら、自分の職場での立場が無いじゃないか!
僕はぷんぷん怒りながら、半分怒鳴るように言った。
「霧谷さんは持病があるので、その体調管理に雇われた『ただの』看護師です!」
「螢君……」
僕の自己紹介に不満があるらしい、ハニーの声なんて、無視だ!
「名前は……
名前は。
相模 螢(さがみ ほたる)といいます。
よろしくお願いします!」
「螢君!!」
一瞬迷って、それでも。
使い慣れた『旧姓』を名乗れば。
ハニーが、切羽詰まったような抗議の声をあげた。
それに、なんだよ、うるさいな!
と噛みついたとき。
佐藤がのほほ~んと、割って入った。
「そうですか。お疲れ様です。
霧谷さんには、生まれつきの内臓疾患がありますからね。
仕事のときは、わたしがタイムキーパーを務めさせて貰うこともありますし。
外国に慣れていても。
リゾート地ではつい無理をして、体調管理が難しいです。
それにしても、相模さんは、男性の看護師さんなんですか?
普通、看護師って言ったら女性ばかりのイメージですが……珍しいですね?」
そんな風に、首をかしげる佐藤に。
怒りの矛先を微妙にずらされ、僕はため息をついた。
「男女の雇用機会均等法って言う奴で。
女性が深夜のコンビニや、工事現場で働けようになったのと同じように。
男も看護師や、幼稚園の保父になるヒトが増えて来ているんです。
特に男の看護師なんて。
専門学校を出れる学力と人を支える情熱があれは、他の職種からも転職がしやすいので。
最近では、そう珍しいモノじゃありませんよ。
風邪をひいてかかる、外来の窓口ぐらいでは、あんまり見かけないと思いますが」