クリスマス・ハネムーン【ML】
飛行機のシートは、僕より背が十センチ以上高いハニーにとって、更に狭い空間だろうに。
こんな眠り方は、仕事で海外出張をすることが多いので、慣れてるようだ。
上手に長身を丸めると、毛布にくるまって、静かに寝息をたてている。
ハニーは、一介の研究職のくせに。開けば驚くほど強く輝く緑色の瞳を持っていた。
それが、閉じられたままだと。
ドイツ人の祖父譲りらしい、端正で彫りの深い顔立ちがだいぶ優しげに見える。
もちろん。
それだからってことは無いけれど。
隣に座っている、一人旅らしい、若くキレイな女の子が。
ハニーにしなだれかかるように眠っているところが、僕としては、すごく気に入らなかった。
まるで、あっちの方が新婚のカップルみたいじゃないか!
仲良さげに見える二人の寝顔を見ているウチに。
だんだん腹が立ってきた僕は、八つ当たりでハニーを起こすことにした。
「ハニー? ハニー!?
……ハインリヒってば!」
「う……ん」
……ハニーは、返事ばかりで、起きやしない。
さすがに。
たまたま隣りに座っただけの。
関係ない人々を起こすワケにもいかずに、ささやけば。
それくらいでは、僕のハニーは、びくともせずに、ただ器用に寝返りを打っただけだった。
……
どうやら、ハニーは相当、疲れてもいるみたいだ。
こんな眠り方は、仕事で海外出張をすることが多いので、慣れてるようだ。
上手に長身を丸めると、毛布にくるまって、静かに寝息をたてている。
ハニーは、一介の研究職のくせに。開けば驚くほど強く輝く緑色の瞳を持っていた。
それが、閉じられたままだと。
ドイツ人の祖父譲りらしい、端正で彫りの深い顔立ちがだいぶ優しげに見える。
もちろん。
それだからってことは無いけれど。
隣に座っている、一人旅らしい、若くキレイな女の子が。
ハニーにしなだれかかるように眠っているところが、僕としては、すごく気に入らなかった。
まるで、あっちの方が新婚のカップルみたいじゃないか!
仲良さげに見える二人の寝顔を見ているウチに。
だんだん腹が立ってきた僕は、八つ当たりでハニーを起こすことにした。
「ハニー? ハニー!?
……ハインリヒってば!」
「う……ん」
……ハニーは、返事ばかりで、起きやしない。
さすがに。
たまたま隣りに座っただけの。
関係ない人々を起こすワケにもいかずに、ささやけば。
それくらいでは、僕のハニーは、びくともせずに、ただ器用に寝返りを打っただけだった。
……
どうやら、ハニーは相当、疲れてもいるみたいだ。