カウントダウン
「もー泰成ったらあんまり祐介をからかわないの!彩音ちゃんそのチョーカー気に入った?私が作ったんだ♪祐介、買ってやんな」
「え?駄目ですよ、これは私が買うので」
「いーのいーの、祐介的に点数稼ぎのようなものだから」
「何がですか?」
「余計な事彩音に吹き込むなよ」
「はーい。てか、テンパった祐介初めて見るんだけど」
仲のいい掛け合い。あ、話の内容からするともしかして私と祐介の関係を勘違いしてるのかも。
もし祐介が美空さんを好きなら、その勘違いは苦痛だよね。誤解、解かないと……。
「あ、あの……」
「兄貴、この前買ったピアスと同じのある?」
私の言葉を遮るように祐介は泰成さんに話しかけて、そのまま奥に二人で進んでしまった。
祐介に話しかけてながら笑う泰成さんの笑顔は祐介よりも優しい。
「あの二人、そっくりなのに性格は全然ちがうんだよ」
残された美空はにこにこしながら私に笑いかけてくれた。
「ご夫婦でこのお店をやってるんですか?」
「そーだよ。私たち丁度祐介と彩音ちゃんくらいの時に付き合ってさ、それから二人でお店開くのが夢だったの。泰成とはもう5年も一緒にいる。でも仲良しでしょ?祐介と彩音ちゃんも私たちに負けないくらい仲良しになってね」
「いえ、私と祐介はそんなんじゃないんです」