カウントダウン


「……ごめん」


「いや、謝る事じゃねぇし。あー昼飯まだだしな」


うん、甘いお菓子はあんなに食べたのにね。私の正確な腹時計を誰か投げ飛ばして。


「恥ずかしいよぅ」


「そーか?」


「だって……女の子とした事が……」


「あーハイハイ。とりあえずメシ、食いに行く?」


「だったら―――――…」


提案したのは、私の手料理。ウチ来る?って誘ったら、一人暮らしの女がなんたらかんたらと言われたけど結局強引に連れてきた。


ピアスとチョーカーのお礼って伝えたけど、本当は私の料理を食べて欲しかった。



「座って待ってて」


そう伝えたのに隣りで見つめてくるから緊張する。



「へー……」


「なぁに?」


「エプロン姿に欲情する」


「バカ!!」


「いーじゃねぇか。俺だって男だし。好きな女が俺のためにメシ作ってんのに欲情しなきゃ失礼でしょ?」


「触らないでよ、バカッ!!」


「ケチケチすんなって」


「もー刺すよ!!」


「怖ェー女」


告白した祐介は遠慮しなくなったというか、際どい言葉やスキンシップ、それと笑顔をたくさん私にくれる。



もう、ドキドキしっぱなしだよ。



「ねぇ祐介」


「ん?」


「私、悠斗と別れる」


「知ってる」


「明日、伝える」


「明日!?」


「明日……」



覚悟というか、私の真剣な意思表明を伝えたら、祐介はただ静かに私を見ていた。



「頑張れよ」


「うん」



私の気持ちを、ちゃんと分かってくれてるのかな?



私、もう迷わないでちゃんと伝えようと思う。







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