+三人の花嫁+~BeLoved・・・xx~


 

 「俺の結婚相手は正味誰でも良かった。お前の妹でも」
 「俺の・・・?」
 コウは目を見開く。
 「ただ、お前の妹エリカに言い寄っている時に椿がいたんだ」
 『伸介さん!!』
 それ以上は・・・
 
 言わないで・・・? 
 

 伸介さんは私が居ないかのように話を続けた。
 「私は冗談で言った。鏡神家を没落させないかわりに結婚しろと」
 
 “あの鏡神って男。今の私なら潰せるぞ?お前、あの男を好いているらしいな・・・ソイツを助けることが、お前には出来るのか”


 “要求はなに?”

 “フン・・・話の読める奴だ。なに、難しいことではない・・・”



 

 “私のところに嫁げ”


 
 “あの男がどうなってもいいと言うなら、話は別だが?”



 考える暇なんてなかった・・・

 

 ただコウにはいっぱいお世話になってきた



 好きな人には幸せに生きて欲しい。



 そう、思う


 
 私より・・・


 
 あなたの幸せを願うから・・・





 “―――――・・・わかった。”


 
 私は、コウには何も言わず



 コウの元から



 離れた
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