+三人の花嫁+~BeLoved・・・xx~
『う゛~ん・・・これもいいんだけどな』
でも、こっちのほうが・・・
あたしは夕食に着るワンピースドレスを手にとって見る。
『決めれない』
「しょうがないな」
『あたしに自分で選ばそうとするのが駄目なんだって』
鏡の前に立って自分に重ねてみる。
「俺がえらんでやる」
クスッ。っと笑うから、悔しい。
あたしは注文をつけた。
『可愛くって大人っぽいのがいいな』
わかった、わかったと流される。
「そうだな、これがいい」
ロイの厳選されたワンピースドレスがあたしの体に合わさった。
『理想・・・通りです』
なんでさっきまでこのドレスを見なかったんだろう。
首を傾げたあたしは、店員さんに奥に連れて行かれ服を着替えさせられた。
「思った通りだ・・・」
ロイの長い指があたしの髪に触れられ、身を竦めてしまう。
『わぁ・・・っ』
スッっと付けられたお花の髪飾り。
「ん。行くぞ」
『雪茂さんなんて言うのかな』
「なに、聞き流しとけばいい」
*。+*+。*。+*+。*。+*
「おぉ、雪茂帰ってきてたのか」
「帰ってきてたのか。じゃありません」
「悪いな、雪茂。楽しかった」
子供みたいに笑うロイ雪茂さんは何も言えなかった。