+三人の花嫁+~BeLoved・・・xx~
「これより、そなたを神ノ江家と共に蓮條家の者ともする。そなた、身をかがめよ」
あたしは、一人っ子だから神ノ江を継ぐ人が居ない。
悩んだ末ロイの「どっちともに籍を入れとけばいい。」との一言であっさりそう決まった。
カチャ・・・ン・・・
あたしの頭の上に置かれたモノ・・・
それはティアラ
「これは、連條家の三宝じゃ。初代の当主からこの輝きは失われておらぬ。これでそなたも連條家の一員じゃ。」
ロイの御爺さんが微笑む。
「ちなみに三宝というのは、さきほど誓い合った指輪、そしてそなたの頭上にあるティアラ・・・三つ目は・・・・わかるか・・・?」
『・・・?』
ロイもわからないらしい。
あたし達は、顔を見合わせた。
「おぬしらじゃ。そなたがロイを、ロイがそなたを必要とするし助け合う。これ以上の宝はないじゃろ?」
アッハッハッと笑う御爺さんは神様そのもの。
ロイとあたしは、笑いながら頷いた。
「おめでとう♪」
口をそろえて言ってくれる親友達。
あたしにとって、掛け替えのない親友ばかりだ。
『皆、ありがとっ!!』
「あ・・・ロイさん!」
コウさんと話しているロイ。
生クリームより純白なドレスに、長いベールを身にまとったあたしは、今日は大人しく見つめるだけ。
それに気づいたコウさんはロイを連れてきてくれた。
「お二人さーん、写真撮らしてー!」
沙羅が言う。
『あたしと、ロイ?』
「ほかに誰がいるの!」と、促されあたしとロイとの距離は数センチに。
撮り終わって皆がキャッキャッと盛り上がっているところ、あたしはロイに呼ばれた。
『・・・ちょ、人に見られる・・・!』
ロイを押し返した。
「誰も見てないぞ。さっき、皆の前でしたし・・・」
ロイはだんだんと近づいてくる。