ごめん、好き。

―Ryo―




はぁ…。


心の中でため息をはく。


なんてことしてんだ俺は。

バカだろ。

いくらあんな顔してるからって、いきなり…。


今思い出しても、恥ずかしくて死にそうだ。


どうしてあんなことしたのかなんて、俺自身分からないのに。

どうやって沙織に言えばいいんだろうか。


俺たちは友達。


友達にキスなんかしないっつの。


オーナーが送ってけって言うから、送ってった帰り道。

ユカからのメールを見て、テンパったのかな。




《別れようっか》




その一文に、うん、とだけ返事をした。


その日から、もちろんユカから返信はないし、沙織ともバイトの時間帯が合わないから口も聞いてない。


メールも電話もしようと思ったけど、沙織のだけ知らない。



なんでだろう。