ごめん、好き。
「ん、ってかなんでお前が沙織が風邪で辛いって知ってんの?」
「メールで聞いたんですよ?」
なんだそりゃあ???
何で俺が知らないのにコイツが。
てか俺、なんでこんなイライラしてるんだろうか。
俺はよく分からないまま客の案内をしたり、料理を作り始めた。
終始イライラしながら。
「じゃあ亮君お疲れ様」
「お疲れ様でぇす」
7時過ぎ。客足がのびないため、俺はあがった。
「はぁ…。」
手に持ったケーキが入った箱を見ながら、俺はため息を吐いた。
オーナーが沙織のお見舞いに行けとのことで持たしてきた。
中身は沙織が好きな苺のロールケーキ。
ついでに俺の分まで入れられている。
これは行かざるおえないな。
重い足取りで、俺は沙織の家に向かった。