パステルカラーの恋模様
あ。
ていうか、啓太はクリスマス、あたしと一緒に過ごしてくれるのかなぁ?
いくらフリの彼女とはいえ、クリスマスまで一緒に過ごすような間柄じゃない気がする。
あたしは…出来るなら過ごしたい。
クリスマスに二人でいれたら、きっと、いつも以上に“恋人”って感じがするもん。
啓太はクリスマス、どうするの?
聞いてみようか、思い切って。
でも…あ~っ!
何かめんどくさっ!
明日香はもうすっかり周りに花を散らし始めた。乙女モード全開。
いいなぁ、明日香は。相思相愛。ホンモノのラブラブカップル。
素敵すぎて、まぶしいよ。
いいなぁ、いいなぁ、「いいなぁ…」。
「何が?」
「へ?えっあ~、何でもない!」
ヤバイ、ヤバイ!
また心の声が漏れてたぁ~っ!って、別に隠すこともないけどさ。
「明日香、プリンでも食べよっか」
「おっ、いいね!じゃ、早く行こ行こ!」
悩みすぎの疲れた頭には、糖分補給しないとね。
女の子には甘いものが必要なんデス。
あたし達はトレーを持って、食器返却口まで持っていった。
クリスマス、かぁ。
しばらくあたしの頭の中は、その事でいっぱいになりそう。