パステルカラーの恋模様
「あっ明日香ぁ~?!」
明日香がいない!と思って、キョドっていると、
「美園、美園!こっちだよ!」とあたしを呼ぶ声がした。
あたしは、何か迷子になった子みたいで、ちょっと恥ずかしい気持ちになりながらも、明日香の元へ歩み寄った。
そこには、男性へのプレゼントにぴったり!と称された物が、所狭しと並べられている。
しかし…
「エルメス、グッチ、ロレックスの腕時計……一、十、百…。じゅっ、16万8000円?!」
高ッ!
ていうか、これでも安い方なの?
学生の身分には無理だよ!!
すると、明日香が、
「ちょっと美園、どこ見てんの。そこ高いよ?そんな高いの買わないよ。ていうか、大人のプレゼントよ」
と言って、手招きした。
「あ、そうなの。そうだよね…」
「安くても心がこもってればよし!愛があれば、すべてよし!さっ見よう、見よう!」
「う、うん!」
明日香って、やっぱりよく分かってるよなぁ。
恋愛初心者のあたしとは大違い。
勉強になります!アネゴ!