パステルカラーの恋模様
啓太の部屋には、結構立派なクリスマスツリーが立っていて、色々な飾りが散りばめられていた。
「うわぁ~!すごい、綺麗!」
「飾りつけ、まだ全部終わってないから美園つけてよ」
「えっいいの?やる!」
片面は終わっているが、もう片面はまだ何もついていない。
あたしは、ペタンっと床に座り込み、そこらへんに置いてあった残りの飾りをツリーに飾り付け出した。
啓太はキッチンに戻ってから、エプロンを取ってこっちに戻ってきた。
そして、ポポを抱き上げて、頭を撫でた。
「夕食にしては、まだ早いね」
「んー、確かに。じゃあ、ツリー一緒に飾りつけしよっか」
「そうだね。よぅしっ」
啓太は腕まくりして、飾りを手に取った。
今日啓太が来ているセーターが、やたらふわふわしてるから、よけいに啓太がふわふわして見えた。
いつも思うんだけど、啓太って原色じゃないよね。
何ていうか、何にでも白が入るみたいな。
言うならば、パステルカラーな男の子。
ふいに、ツリー越しに目が合った。
あたしは、思わず目をぱちくりさせた。