パステルカラーの恋模様
そうか、鮫島と京吾くんって同じクラスなんだ。
「聞いたら、王子と親友らしいじゃん?何かおもしれぇから、どうせなら一緒に行くか!みたいになったんだよ。あ、彼女の美紀ちゃんは、後から来るって」
「ハハ、そう、なんだ…」
でも、何か変だよ!
ていうか、京吾くんも王子って呼んでるし!
「何だよっ、その目は!」
鮫島は相変わらず柄が悪い。
何っ、そのダボダボな作業着みたいなズボンは!
親指にドクロの指輪なんて、あたし、趣味じゃない。
「うわっすっげー行列!並ぶかぁ…」
京吾くんはというと、オシャレにブーツinで決めている。
しかも皆を颯爽とまとめてくれる。
このリーダーシップ、さっさすが!
勉強になります!アニキ!
そして……、あたしは横にいた啓太を見た。
今日の啓ちゃんはジャケットの下に、パステルカラーの薄ピンクのTシャツを着ていて、それがまた似合ってて、あたしは目をキラキラさせた。
しかも、あのマフラーしてくれてるんだ。
やばい、ちょっと恥ずかしいけど…嬉しい。
ていうか、あたしもちゃかり、もらったネックレスしてるんだけどね。
寒さでほんのり赤くなった頬。
白い息も何だか啓太を美化させてるみたい。
啓太は目を三日月にして笑い、あたしの白いコートの襟をくいくいと正して言った。
「楽しくなりそうだね!」
ズッキューン!!