パステルカラーの恋模様
Chapter 7
運命の糸
あの日、1月1日、結局、鮫島たちはファミレスに戻ってこなくて、すっかり口数が減ったあたしと啓太が、ぽつんとテーブルに残ってしまった。
今までに経験した事ないってくらいに、気まずくて、気まずくて、やっとこさ午前2時半くらいに、あたし達は店を出た。
あの日、啓ちゃんは笑って謝って俯いて…そんなんの繰り返し。
あーあ、新年早々、元カノの登場なんて、ついてないよね、笑えるよね、あたしも啓ちゃんも。
「おーい?もしもし~?戻ってこ~い」
「……戻ってこなかったのはどっちよ、このっ裏切り者!」
「あっ、いだぁ!」
人の脛を思い切り蹴飛ばしたのは、何年ぶりだろう?
はぁ…そしてあたしは一体何をやっているんだろう?
鮫島がボーっとしているあたしの目の前で小さく手を振り、今は脛を押さえて顔をしかめている。
あたしは両手を頬にあてて、池の鯉がゆらゆら泳ぐのをぼんやり見ていた。
1月4日。
だんだん正月ムードから、いつも通りの日々に戻りつつあるなぁと感じる今日この頃。
何で今、こいつと一緒にいるかというと、学校に補習のプリントを出しに行ったら、偶然ばったり。
そんで今、こうして中庭のベンチに座っているというわけ。