パステルカラーの恋模様
「おっかしいでしょ。結局、俺は逃げてばっかりで、ちゃんと向き合って話し合う事もできない意気地なしだったんだ。そんな自分が嫌で嫌で…情けなくってさ、愛美の事みると、そんな気持ちがこう…一気にぶわーって溢れんの。ああー、俺、女々しい!ださ!って!あはは…」


「あはは…」



あたしも意味もなく笑い声を出し、すぐに顔を真上に向けた。



「好きだったんだね。すっごく。分かるよ」

「……」

「でもさ、こうやって空とか見てると、どうでもいいやって思えない?」



そう言うと、啓ちゃんは「ん。何か分かる気がする。何もかも忘れちゃうみたいなね」と言って、空を見上げて微笑んだ。



「ね、啓ちゃん、こっち来て」

「うん」



あたしは、自分が寝そべっている所の隣の地面を、ぺしぺしと叩いた。




啓ちゃんは、あたしの隣に横になり、あたしを見てから、すぐに真上を向いて、目を閉じた。


「何か、気持ちいいね」



啓ちゃんが、伸びをする。

あたしも笑って、「うん」と答えた。



そして、話した。
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