パステルカラーの恋模様
息を切らしながら走る。走る。
どんな話だとしても、啓ちゃんがあたしに話をしたがってるって事は事実だ。
久しぶりに啓ちゃんの顔が見れる。
話が出来る。
もうそれだけで今の今のあたしには、ものすごい幸せな事だよ。
もし…愛美さんとやり直すって事の報告だとしても、あたし、逃げないで聞くから。
気持ちは心の中にしまったまま、一生懸命笑うから。
それで、啓ちゃん達のこと、祝福できるように頑張るから。
あたしはバスに揺られている時間さえもったいなく感じた。
早く着いて!!
バス停から歩いてすぐ、あのこじんまりとした公園がある。
こうやって、公園に向かってるだけで勇気をいくつも使ったけど、公園にたどり着くまでは、もっと勇気が必要。
あたしの足は、まるで鉛になったみたいに重かった。