パステルカラーの恋模様

やっぱり、怖いし、逃げ出したくなる。

でも、あたしはその重い足を引きずるようにして、ゆっくり歩いていった。



もうすぐ、公園が見える。

あと少し、あと少し…。



曲がり角を曲がると、公園が見えた。

人がいるのが分かる。



ただ、人影は2つ。

よく目を凝らすと、それは愛美さんだった。




覚悟していたとはいえ、やっぱりキツイなぁ…。

胸がぎゅっと締め付けられた。



仲直りしたんだ、あの二人。

そっか、そっか、うまくいったんだ。




よかったじゃん、啓ちゃん…。


もう喧嘩しちゃだめだよ?

仲良くやりなよ?




あたしは無理してでも笑おうと決心した。



二人と別れたら、思いっきり泣こう。

一目なんて気にしないで思い切り泣こう。




あたしは、唇をかみ締め、深呼吸をしてから、背筋をしゃんっとして、公園に入っていった。



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