パステルカラーの恋模様
「どうしよ、あたしが出るのもちょっと、アレよね…」
一応、ディスプレイを確認してみた。
あ、啓太ママ!
あたしは散々迷ったあげく、電話に出る事にした。
「…もしもし?」
『もしも……あらっ美園ちゃん?!』
懐かしい声が体中に溢れた。
なぜか目の奥がじんっとする。
「はいっ、美園です…!お久しぶりです」
『本当久しぶりね!よかったぁ~…部屋にいるって事は、仲直りしたのね?』
「え?」
『あ、ごめんね。私、啓ちゃんの様子が変なもんだから、色々問い詰めちゃったのよ。そしたら、美園ちゃんの事傷つけちゃったって落ち込んでたから……』
啓ちゃん…そんなに悩ませちゃってたんだね。
ごめん。
「あの、あたし、本当に自分勝手で…ごめんなさい」
あたしがそう言うと、啓太ママは「とんでもない!」と慌てた。
『すごく嬉しいわ。また二人が仲直りしてくれて…。多分、多分だけど、二人には色々事情があったのよね?』
すごい、さすがお母さん。
ちゃんとお見通しだったんだ。
あたしは何だか可笑しくなって、笑った。
そして、答えた。