パステルカラーの恋模様
「可愛いすぎる~!あたしね、犬ずっと飼いたかったんだけど、家、お母さんが犬アレルギーだから、飼わせてもらえなかったんだぁ」


興奮するあたし。

啓太はしゃがんだまま、ふーんっと言って頷いた。


「これで家に来る気になった?」

「えっ?」


もしかして、それで…?

って、うぬぼれすぎでしょ、あたし…。


首を斜めにあたしを見て微笑む啓太に、あたしは子犬に対してと同じくらいキュンとした。

だからその目は反則だってば。



「……来て欲しい?」

「うん。すげぇ来て欲しい。毎日」



ものすごいことを、自然にさらっと言われて、あたしは何だか顔が熱くなった。

それがバレないように、すくっと立ち上がった。



「し、仕方ないから来てあげるけど…そ、それは借りがあるからだからね?」

「借りって?」

「ほら、あの夜……」


きょとんとする啓太。そして、思いついたように笑った。


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