パステルカラーの恋模様
はぁ、そうだ、すっかり忘れてたよ…。


進路希望調査。


まだ2年生の秋だよ?

将来の事なんて分かるわけないじゃん!


一生の事決めるのに、締め切りなんて作らないで欲しい。


夢だって、まだ決まってないし、大学に行こうとか就職しようとか、そんなのだってまだ分からない。



だけどもう少ししたら、あたし達も3年生。


嫌でも進路をしっかりと決めて、受験戦争に参戦しなきゃいけないんだよね。



分かってる。

ちゃんと分かってるんだけど…。


だけどやっぱり…はぁ、気が重い。



「美園、何か決まってる?あたし小学校の体育の先生とかいいなとか思って!まぁ、スポーツインストラクターとかでもいいかなぁ、とも思ってるんだけどさ…」

「……」

「ちょっと、美園!?聞いてんの?」

「あ~っ!もうやだ~!!」

「み、美園…っ?」



いきなり箒を振り回して叫ぶ変人と化したあたしに、明日香はただ目をぱちくりさせた。


あたしは、ぎんっと明日香を見てまた吠えた。



「明日香!今日カラオケ行こう!そんで、ストレス発散しよう!シャウトよ、シャウト!」


「いや、あたし部活だから。無理」


「………」



チーン。

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