パステルカラーの恋模様
Chapter 5
可愛いアイツ
キーンコーンカーンコーン。
放課後、あたしはある人物を訪ねるために、ある場所を探していた。
「えっと、軽音部の部室は…」
何の当てもなく歩くこと15分。
やっと、美術室の隣の部屋に“軽音部”という張り紙を発見した。
ギターのジャカジャカした音や、ベースの低い重低音が部屋から漏れている。
よ、よしっ。
あたしは大きく深呼吸してから、ドアをノックした。
するとガチャっと乱暴にドアが開いた。びっくりした…。
出迎えた男は、眉毛の薄い、ピアスの坊主頭の男の子だった。
ひーっ何か、怖そう…!
「あ、あの!ここに、鮫島隼……」
そう言おうとすると、坊主は、ぱあっと顔をほころばせて、
「女子だーーっ!」
と叫んだ。
すると、奥から「マジっ?!」と、茶髪でツンツンの男の子が出てきた。
えっえっ?!