PRINCESS STEP

「俺、女性にフラれた事ないんだけど、君がその記念すべき一人目みたいだ。俺の初めてを奪ったっていうのに、君はつれないみたいだから……」


そう言って、男はわざとらしくため息をつく。


「でも俺、yesしか認めないから」


なんだ?この男何を考えてるんだ?非常に嫌な予感がする!!


「あの傘、ざっと100万するんだよね」


そう言って男は、折れた傘を見遣る。



「…1000万………?」


そんな傘がこの世界に存在するのか!?全人類の疑問だと思う!!


「それに、君が投げ飛ばした男、俺の車にぶつかったみたいなんだけど……」


「く、車って………」



男の視線を追うと、そこには、やけに縦長のあきらかな高級車が、止まっていた。


そらは、見事にボコボコになっている。


ひ、ひぃぃっ!!!
あれ、いくらすんだ!?き、聞くのが怖いっ!!


「あれ弁償出来る?」


男の言葉にあたしは目を見開く。


弁償……だと…?

10000万+金額未知数高級車、高校生の寂しいおこずかいで出せる訳ないだろ!!!














< 11 / 454 >

この作品をシェア

pagetop