PRINCESS STEP

ギシッ

ベッドのスプリングが
妖しく響く


優は覆いかぶさる
ように菜智を見下ろした



「ねぇ……なんで
俺には笑いかけて
くれないの?」


…朔には…
あんなに笑顔を見せるくせに



俺には見せない
あんな笑顔…


「朔の事………」


そう言いかけて止める

口に出してしまったら
それを認めてしまう事になる



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