PRINCESS STEP



「ほら行こう?」


そう言って優はあたしの手を引き、リードする。


なんか不思議だ………
男に手を引かれるなんて、一生無いって思ってたのに…



誰かを先導する事はあっても、先導されるのはなかなか無い体験だった。



「ちょ、ちょっと待て!」


あたしは慌てて優の手を引っ張る。優は不思議そうにあたしを見つめた。


「やっぱり聞いておきたいんだが、お前は…優は、あたしをどうするつもりだ?あたしも女だ…弁償はちゃんとやる、でもな…」


体を売るとかは、もちろん断固拒否だ。



「…あぁ!まだ説明してなかったか!」


そう言って優はニヤリと不敵に笑う。


あれ、また嫌な予感…………











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