PRINCESS STEP
「これは癖だ!今さらそんな女らしくなんか出来ない!!」
あたしの言葉に優は、苦笑いを浮かべた。
「そうみたいだね。それでも、直してくれないとなぁ〜…」
そう言って優はあたしの顎をクイッと持ち上げる。
「ん??」
コイツ、今何してる……?
なんだ、すごく、すっごーーーく嫌な予感、いや、危機的予感が!!!
「お仕置きだよ?」
そう言って優の顔が近付いてくる。
ひ、ひやぁぁぁぁぁぁっ!!!!心の中で悲鳴を上げ、あたしは優の顔を押し退ける。
「なっ!?お、おい!!分かった!!分かったから近付くな!!」
優からおもいっきり顔を反らして、出来る限りの距離をとる。
「んー?じゃあ名前呼んで?」
そう言われたあたしは、恥ずかしいのを見られないよう俯いた。
ありえないだろう…。天下の『姫龍』の総長が、こんな男にたじたじなんて…
仲間に顔向け出来ない!!!
すでに優との顔の距離は、鼻先がぶつかるまでに縮んでいる。
相変わらず、力強すぎだろ!!!