PRINCESS STEP

「良く気付いたね。これは蘭の花の香りだよ。ストレートで飲むのが最適なキーマンだよ」


優の言葉に、思わず目を点にする。


「…キーマン?」


つい、戦隊モノのヒーローを思い出した。紅茶に名前があんのか…。てか!!見ただけじゃ分からんって!!


「これから菜智には、プリンセスに必要な知識、作法、礼儀を全て吸収してもらう」


優の言葉に菜智は首を傾げる。



「分かってる。でもそれと紅茶は何の関係も…………」


あてしの言葉に優は笑顔で首を振った。


「プリンセスたる者、紅茶の名前や特徴を言えるのは当たり前なんだよ。細かな知識は、その人の品格を表すからね」



「品格?…ふーん……。でも紅茶って一体いくつ種類があるんだ?」



全て覚えるなんて、いくらなんでも…







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