PRINCESS STEP
「学校、行く事行ってるんだね。学校へは車で送らせるから大丈夫。早く着替えておいで」
そう言って優は笑顔のまま居座っている。
「…………おい。じゃなかった…。ねぇ…いつまでそこにいやがるつもりですか?」
これじゃあ、着替えられねぇんだけど……。
制服を手に、優を見ると、優は爽やかに笑っている。
「え?菜智の着替えを待ってるんだけど…」
ードカッ!!!
優のすぐ横の壁をあたしは殴った。そこには深い穴が開いている。
「外で待ちやがれ、ですわ」
笑顔で優を見つめると、優は笑顔で顔を凍らせたまま、後ずさる。
「う、うん…そうする」
ーバタンッ
恐怖に声を震わせながら、優は部屋を出た。