PRINCESS STEP
「何しやがってくれてんですかてめぇら!!」
-ドカッ!!!
「「ぐはっ…」」
あたしは男二人を薙ぎ倒した。二人はピクリとも動かない。
「菜智さん今日はおかしいですよ!!何があったんですか!?」
涙を目に溜めた佳奈をあたしは怪訝そうに見つめる。
「おかしいのはお前ですやろ?なにがあったんどすか?」
「さらにワケわからなくなってるーっ!?」
頭を抱える佳奈や、仲間に紛れて、一人腹を押さえて笑っている人間がいた。
「ぶはっ!!おまっ…お前っ!!何語だよ!!それはねぇべ!!」
同じクラスの佐藤 琢磨(サトウ タクマ)。『姫龍』の次に頂点に近いと言われた『雷鳥』の総長だ。
一人腹を抱えて爆笑する空気の読めない琢磨は、佳奈に蹴り飛ばされた。
「ぐえっ!……い…イテェ……」
そう言ってよろよろと男は立ち上がる。