PRINCESS STEP
めんどくさい…けど、ああいう奴らを見ると、本当にヘドが出る。
助けない訳にもいかないし、何よりあたしが許せねぇ。
あの男は恐怖のあまり声も出せないのだろう。それが、さらにあたしの怒りに火をつける。
「ちょうど暇してたとこだ」
そう言ってあたしは、ポキポキと拳を鳴らしながら、路地裏にいる男達に歩み寄った。
「あぁ?なんだお前」
歩み寄るあたしに、男達は一斉にあたしを取り囲んだ。そして、じろじろとあたしを見つめた。
気分悪ぃな、ゲスに囲まれんのは……
「上玉じゃねぇか」
男の声に、仲間らしき男達があたしの肩に手を乗せた。
「なんでこんなところに一人でいるのかな?」
一人の男があたしに顔を近づけてきた瞬間、男の手を掴み、グッと捻り上げる。
「なっ、手がぁぁ!!!!」
ーガシッ…ドカッ!!!
男の悲鳴を無視し、そのまま引き寄せ、みぞおちに蹴りを入れる。そして、男はそのまま吹き飛び、地面に転がった。