PRINCESS STEP
「傷付けんなよ捕まえろ。血だらけの女じゃ、楽しめるもんも楽しめなくなるからな」
「わかりやした!!」
リーダーらしき男の言葉に、仲間達がそれぞれ返事をした。
そして一斉にあたしに襲い掛かる。
「…………人数が多くても、弱ければ意味ないって。ウラァッ!!!」
ードコッ!!!
「「ぐあっ!!!」」
あたしは手始めに、回し蹴りをかまし、何人かの男を吹き飛ばし、道を開く。
スーツの男性を背に庇い、不敵に笑った。
「………下衆が」
そう言ったあたしの言葉に、男達は怒りで顔を真っ赤に染めた。
「馬鹿にしやがって…舐めんなよガキが!!」
男がパイプを持って、あたしに襲い掛かる。
「危ない!!」
スーツの男性の声にあたしは笑う。
危ない?こんなすきだらけの男に、あたしはやられない。
あたしはスーツの男性が手にしていた傘を奪い取る。そして、それを握り、構えた。
普通の傘に比べて丈夫そうだし…うん、使えそうだ。
「これ借りる」
そう言ってあたしは、返事を待たずに、傘で男のパイプを叩き落とした。その衝撃で傘が曲がる。