約束のノート
翌日。


登校中の俺は、憂鬱な気分でいた。


昨日からずっと、考えていた。


―――俺は、どうするべきか。


けど、その答えは見つからない。


「・・・ち」


分からない。


「・・・いちっ」


まさか、こんなことになるなんて思いもしなかった。


・・・唐突過ぎる。


「光一っ!!」


耳元で叫ばれる。


振り向くと、美雪がいた。


「何すんだよっ」


「シカトするからでしょ?何度も呼んだのに」


そう言えば、声が聞こえてた気がする。


「珍しいわね。ボーッとしちゃって。・・・どうしたの?」


「・・・別に」


不機嫌な声で言う。


「言っておくけど、隠そうとしても無駄よ。あたしは知ってるから」


「・・・何をだよ」


< 101 / 131 >

この作品をシェア

pagetop