約束のノート
あっと言う間に終業式を迎える。


明日、出発だ。


俺の転校を知ってるのは、翔平と美雪だけ。


他の奴に見送られることもなく、静かに行く。


下校時。


「光一。今日、家に来ない?」


美雪が唐突に誘ってくる。


「いいけど。他に誰が来るんだ?」


「翔平と遥」


ああ・・・そういうことか。


「何時くらいに行けばいい?」


「そうね、5時くらいに来て。夕ご飯は抜いておくのよ」


「分かった」


「じゃあね。あたし、早く帰んなきゃなんないから」


「ああ」


そうして、俺たちは別れた。


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