約束のノート
駅前のベンチ。


夜の6時ごろから2時間。


ほぼ毎日、あのひとを待ち続けた。


たとえ忙しくても、旅行や移動教室でない限り、毎日顔を出すようにした。


そして、彼が来なくて、落胆する。


何度も、同じことの繰り返し。


あと何回、同じことを繰り返すのだろう。


あと何度、落胆すればいいのだろう。


くじけそうになる。


けど。


約束だから。


あのひとは、約束を破るひとじゃないから。


そうして、何度も立ち直る。


バカみたいに、待ち続ける。


大好きなひとを。


桜の舞う、暖かい春も・・・


太陽が眩しい夏も・・・


紅葉の綺麗な秋も・・・


雪が幻想的な冬も・・・


そして、春休みが訪れる。


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