約束のノート
「何だよ、これ・・・」


「ウソ・・・」


翔平と美雪が驚きの声を上げる。


信じられない、と言った顔だ。


「・・・・・・」


遥は俯いてしまっている。


(・・・くそっ)


あまりにも予想通りで、余計にムカツク。


・・・・・・・


沈黙が落ちる。


しばらくして、美雪が立ち上がる。


「どこへ行く気だ」


「書いた奴の骨を折りに」


答えになってない、と言おうとしたが、言葉は喉の奥で止まってしまった。


美雪の顔が怒りに染まっていたからだ。


それはもう、鬼も逃げ出しそうなほど。


加えて、美雪は空手を習っているため、そこらの男子よりずっと喧嘩が強い。


冗談にならない。


「少し落ち着け・・・そんなことしても何にもならない」


「・・・・・・」


ガタッと椅子に座りなおす。


「でもどうするの?このまま放置するわけにもいかないでしょ」


「分かってるよ・・・」


落ち着いて、対応を考えよう。


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