約束のノート
校庭の、バスケットゴールの前。


4人の男女がいた。


確か・・・悪役の役をやっている奴らだ。


「よう、光一」


リーダー格の少年が声をかけてくる。


稲村 裕二。茶髪の、カッコイイ奴だ。


「裕二・・・・・・それに、大島と田村もか」


裕二と、横に立っているふたりの男女を見て言う。


俺は日曜にはバスケのクラブで活動している。


裕二、大島の2人はそのチームメイトで、女子である田村も同じクラブだ。


だから、割と親しい。


ちなみに言うと、全員、美雪と同じクラス。


その後ろに遠慮がちに立っている、見慣れない少女を見かける。


遥と同じくらいちっこい。


「・・・そいつは?」


「山本さんじゃない」


美雪が声をあげる。


「知り合いか?」


「同じクラスよ」


「ほら、優華」


田村が少女・・・山本を促す。


―――なんとなく、俺たち4人に似てるな。


山本の様子を見て、そう思った。


「えっと・・・山本 優華です」


小さい声でそう言った。


かなり内気な奴なのだろう。


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