【短篇】こ い い ろ 。
 




ほんとは、ほんとはね?今もあそこにいる女の子はきっと私のはずだった。
ちょっと身長が高い彼の耳に口元を寄せる時、ローファーにちょっとだけシワができるくらいに背伸びしなくちゃいけないってことも
私が初めて知ったのに。



ある日突然誰かを好きになることは 案外簡単だけど、
ある日を境に今までできたことをできなくするのは 実に難しいものだ。


 

 
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