【短篇】こ い い ろ 。
何その生温い返事。
私は何も言わずにそっぽを向いて、そのまま泰輔の前を歩き出した。
両手がしびれる。なんだかムカついたから溶けかけのアイスをかじった。
しゃり、と音がして冷たい温度が口いっぱいに広がった瞬間、肩を叩かれる。
振り向けば泰輔。
「じゃんけんして俺が負けたら荷物持ってやるよ」と右手をこちらに差し出す。
……なにそれ、もっと早く言えっつーの。
なんて思ったけど私は膨れっ面のような笑顔のような顔になったまま右手を拳にして差し出した。
「じゃあ、あいこでも荷物持ってね?」
「ん」
「さいしょはぐー、」
じゃんけん……と、私は手の指を伸ばそうとした時、