天然男とツンデレ女

「う゛」

純夜の胸に鼻をぶつけた。

痛い。
その痛みに顔をしかめて鼻をおさえれば、純夜がやっと手を離した。

ちょっと寂しい気もする。

そんな気持ちを誤魔化すように窓の外へ目を向ければ純夜の手が今度は私の腕を掴んだ。


「優菜、座んないの?」

シートを指して首を傾げる純夜にすごくため息をつきたくなった。

「…座る。」


純夜に腕を掴まれたまま座れば純夜が笑った。

「明日から迎えに行くから、待ってて。」

そう言われてほんのり温かくなった胸の中に困惑しつつ頷いた。

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