カモミール・ロマンス


ちょうどバンドの演奏が止まった時だった。

「沙織ちゃん!」

勇気が沙織を呼び止める。

「ん、なぁに?」

沙織は立ち止まって振り返る。

勇気は拳を握り締めた。


そして鼻から息を大きく吸って、口から深く吐き出した。

「今日は来てくれてありがとう。




オレ……






沙織ちゃんのこと好きだよ」









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