カモミール・ロマンス
【第二章】

桜の約束



高校2年の冬を乗り越え新学期が始まろうとしていた。

ちなみに学年末テストで勇気と翔はそれぞれ教科は違うものの、再試が3つあった。

直也はいつ勉強しているのか分からないが相変わらず中の上くらいの位置にいて、再試は免れている。


そんないつも通りな勇気達の中で美咲だけがいつもとは違っていた。


学年順位23位。

300人近くの学年ではあるが、美咲が10位より下の成績だったのか今回が初だった。


学園祭では3人とも普通に接していた美咲ではあったが、学園祭以後はやはり昼食を一緒に取ることもなく、一緒に過ごす時間も減っていた。


そんな美咲が抱えた苦しみを隠すかの様に、鮮やかなピンクの花びらが街に舞っている。







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