カモミール・ロマンス
「罪よ……」
3人がやんやしている中で美咲がぼそりとこぼした。
「「「はい?」」」
3人同時の聞き直し。
美咲は全く変わらぬ調子で言う。
「瀬谷先生は完璧過ぎる。もはやこれは罪なのよ」
何処か遠くを見ながらそう言った美咲。
「「「…………」」」
3人は何も言い返してあげることができなかった。
「瀬谷先生にも苦手とかって無いのかな?」
仕切りなおしてお弁当を食べ始めると翔が言った。
「苦手か……頭もルックスも性格も良いんだから、あと残ってるのは……匂い?」