カモミール・ロマンス



「あ、居た……」

校舎二階にある職員室。

ほんのちょっと学生には近寄りがたい場所。

まれに職員室の雰囲気が好きで休み時間の度に訪れる学生もいるが。

先生達を見渡せる一番前に教頭先生の机があり、学年ごとに先生の席も別れている。

瀬谷は翔達二年の英語を教えているが、一年生を担任に持っているので一番手前の川だ。

「2年2組の山田翔です。瀬谷先生に用があって来ました。」

コンコンとノックを二回してから、クラスと名前、用のある先生の名前を言ってから入室する決まり。

「瀬谷先生。……あ、お食事中でしたか、すいません」

瀬谷はちょうどお弁当を開けた所で二口くらい口をつけていた。

瀬谷は箸を箸箱に入れて、微笑む。

「いや、大丈夫だよ。山田君どうしたのかな?英語の課題のこと?」




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