Revolution
-ガサッ


テレビ台の下から、雑誌が数冊飛び出した。

「えっ?何コレって…いやっ!」

雑誌の表紙には、ほぼ真っ裸の女性が、豊満な乳房を自慢げに見せ付けながら、妖艶に微笑んでいる。

所謂(イワユル)エロ本である。


…無言。

静寂が二人を包む。

実琴は耳まで朱く染めながら、縮こまって頭を抱えている。

少し落ち着いた恵が、さっきのように微笑みながら、実琴の頭をグリグリっとする。

「そう…だよな。男の子…だもんな。」

「えっ…?怒ってるんじゃ…?」

戸惑いながら、顔をあげる実琴。


「怒るっていうか…驚いたっていうか…。オレも15年間、男やってたし…気持ちは分からなくないような…。」

そういいながら、今度は恵が頬を染める。


誰も居ない家。

妙な色の空気。

羞恥に頬を染める小悪魔。


-プチッ-

実琴の中で何かが切れた。
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