与える者、与えられる者 〜Life〜
『今日はどうしたんだ?彼女でもできたか?』
叔父はうれしそうにひやかして言う
『うん・・・そうなんだ』
冗談で言ったつもりがズバリ当たり叔父の方が戸惑っている
それを見た隣に座る女の人はその様子をクスクス笑う
女の人を意識して話を躊躇している康一に気付いた叔父は
『何も気にせずなんでも話してくれ!だいたい内容は察しがつくが』
康一は自分の思いを全て話した
彼女に使命の事を伝えるか
結婚はしていいのか
子供はつくっていいのか
叔父はどのようにしているか
を質問した
あらかじめ用意されてたように間をおかず返答する叔父
『おまえの自由にしたらいい、なにもしてはいけないルールはないしただ使命を全うした時に神子になる、人はみな死ぬしただの寿命だ!そんな力む事はないんじゃないか』
康一はその言葉を聞いて生まれた時から持っていた大きく重い枷が外れた気分だった
彼女に対する気持ち
自分に対する気持ち
これからの人生に迷いはなくなった
大きな決断が出来た康一は叔父にお礼を言い家をあとにする